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サポート情報

BVM-HX310とBVM-X300のカラーマッチング関数について

2022.04.16


CalMANユーザー様には、有機ELデバイスにおいてJudd修正カラーマッチング関数で算出したxyオフセット値をご案内しておりますが、ソニーマスターモニターBVM-HX310は液晶モニターではありますが、ソニーの工場出荷時からBVM-X300の画質に寄せたJudd修正カラーマッチング関数を適用して出荷されています。しかしながらX300とHX310は知覚的に一致しないという指摘からHX310のJuddオフセット関数が2021年末に見直されています。

コニカミノルタCA-410と同等以上のプローブを所有するCalMANユーザー様は、分光放射輝度計のプロファイル作成を加味し、HX310用のオフセット値の使用を検討して下さい。
もしくは、ソニービジネスソリューションズ様が提供するマスターモニター校正サービスをご利用下さい。

 

CRT、LCD、OLEDなどの表示デバイス間では、プローブが同じx y値を示していても、色が異なって見えることがあります。この原因は、各表示デバイスの光源スペクトルの違い、及び個人の目の特性のばらつきです。

2011 年にソニー初の有機 EL(Organic Light Emitting Diode)業務用マスターモニターを発売した後、CRT と有機 EL ディスプレイは同じ xy 色度値にキャリブレーションされていても、人間の視覚に基づく色が一致しないことから、カラーマッチングに関する実験が行われ、その結果、Judd修正カラーマッチング関数を用いることで、CRTとOLEDのカラーマッチングが人間の視覚に対して向上することが分かりました。その結果、ソニーの業務用有機ELモニターでは、CRTモニターの表示特性に合わせるために、Judd修正カラーマッチング関数で算出したxyオフセットを適用されることは周知のとおりです。

2019年、BVM-HX310は、4K有機ELマスターモニターBVM-X300の改良後継機と位置つけられ、BVM-HX310の工場出荷時の白色点D65は、BVM-X300で使用しているものと同じxyターゲットになるように調整されています。




しかしながら、多くのユーザーからBVM-X300に比べて赤みが強く見えるという意見があり、ソニーはBVM-HX310とBVM-X300のカラーマッチング評価実験を行った結果、以下の通りのオフセット値が提案されています。



BVM-HX310オフセット値
D65:x=0.3067  y=0.3205
D93:x=0.2771  y=0.2886

 
このオフセット値は、すべてのEOTFと色空間に適用することができます。
なお、これらの値はあくまで参考値であり、人間の視覚系の特性には大きなばらつきがあるため、これらの値で完全なカラーマッチングが保証されるわけではありません。
 

BVM-HX310とPVM-X3200/-X2400/-X1800のカラーマッチングについて:

この4機種はスペクトルの形状がほぼ同じであるため、同じ白色点を用いることで正確なカラーマッチングを実現することができるとされています。
 

出典:
Color matching between BVM-HX310 and BVM-X300 Ver1.00 12/18/2020
Color matching between BVM-HX310 and BVM-X300 Ver1.01 11/11/2021
Monitor_AutoWhiteAdjustment USER'S GUIDE Version 1.7 付録(日本語)
 
2022年4月16日:
2022年4月17日:赤字の座標値のタイプミスを修正
 
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