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製品情報

Mac用テストパターンジェネレータ【Avical】



はじめに:
現在、CalMAN Client3/Mac版のサポートがmacOS v10.12HighSieraまでとなっており、10.14 以降のサポートが出来ておりません。そこで2021年よりCalMANで正式にサポートしているMac専用テストパターンジェネレータ【Avical Test Pattern Generator】を使った映像画質測定及びキャリブレーション・メソッドをご紹介いたします。
 
開発元のAvicalより:
アップルのカラーマネジメントについて説明します。 Macのキャリブレーション方法について、業界では事実上の「盲点」となっています。 具体的には、次の2つの点を考慮する必要があります。
 
1.  macOSのカラーマネジメントを使わずに、カラーマネージメント・ディスプレイのキャリブレーションそのものを行う
2.  macOSカラーマネージメントを使ったシステムのキャリブレーションを行う
 
従来、Client 3や i1 Display Profiler、DataColor Spyderなどのアプリケーションでは、パターンを表示して測定し、補正を行った後、まったく検証を行わないか、あるいは補正後に検証を行うことがありました。 例えば、Client3はsRGBにしか対応していないので、sRGBとタグ付けされたウィンドウ(画質モード)を表示し、測定し、補正し、測定したものと同じものを検証します。 では、Rec.709やAdobe RGBの設定でPhotoshopを使用した場合はどうでしょうか?。 残念ながら、ユーザーはシステムの動作をただ信頼するしかありません。
 
Appleのカラーマネジメントにおいて、macOSは異なるディスプレイを異なる方法で扱います。 例えば、(EDID経由で)接続されたディスプレイがテレビであると判断された場合、ガンマは1.961と報告されますが、コンピュータモニタであると判断された場合、ディスプレイが報告したガンマは2.2と報告されます(通常)。 Macでは、異なるカラースペースが異なる方法で処理されるように設計されているため、Appleが言うところの「ガンマブースト」が発生します。
 
Rec709、ガンマ2.4とRec709、ガンマBT.1886は理論的にほぼ同じ(低輝度のガンマカーブは異なります)ですが、実際にはAppleはこれらを異なって処理します。全てのキャリブレーションモードでmacに最適化してキャリブレーションすることは今のところ不可能です。ユーザーが使用しているアプリケーションと、そのアプリケーションが使用するカラースペース、Macが使用しているカラースペースを把握できている場合はについて最良の結果を出すためには指定の設定を行って下さい。

Avical Test Pattern Generatorでできること:
EDIPITではAvical Test Pattern Generatorの評価を行い、そのテストパターンジェネレータの精度及び限定的(*)なキャリブレーション結果は正確であり、一部のiccキャリブレーションの結果も良好であると判断できましたのでここに利用方法をご紹介いたします。現時点で、Avical Test Pattern Generatorの使用方法は以下の通りです。

①Macに接続したすべての映像ディスプレイの輝度、RGBグレースケール、ガマットについてのパフォーマンス測定を行う。【輝度の手動調整は可能】
②Macに接続したカラーマネジメントモニター(EIZO CGモニター、BenQカラーマネージメントモニター、ASUS ProArtモニター)の3DLUTキャリブレーション【キャリブレーション結果はモニター側のメモリーへアップロード】
③MacBookPro等の一体型のモニターのiccキャリブレーション

3DLUTキャリブレーション結果の非常に良好で、Portrait DisplaysのVideo ForgeProの校正結果とイコールです。しかしながら、単体のMacに接続した非カラーマネージメントモニターを1DLUTキャリブレーション【csvファイルをiccファイルに変換してColorSyncに適用する方法】した場合は、ガンマブーストの影響がある為、正しい結果が得られないケースがあります。予めご了承下さい。
 

Avical Test Pattern Generatorの購入方法:
Avical Test Pattern GeneratorはAppStore経由でのみ購入可能です。
価格は【約\14,000.-】ですが、為替の変動で変わる可能性があります。

https://apps.apple.com/us/app/patterns-test-generator/id1534335155?mt=12



ライセンスは、Mac App Storeから購入した他のアプリケーションと同じように機能します。このアプリケーションでは、特定の数のコンピューターを認証してそのアプリケーションをインストールできます。すべてのアプリケーションに同じAppleIDが必要です
 
現在のところ、Mac App Storeからアプリケーションを購入すると、ライセンスはそのApple IDに対するものであり、現在のアプリケーションに対する永続的なライセンスです。 AppleIDにロックされていますので、たとえば、同じAppleIDのiMacとMacBookProをお持ちの場合は、アプリケーションを1回購入すれば、両方のマシンで問題なく使用できます。
校正対象Macの環境設定>AppStore>アカウント>購入済Avivcal TPGをインストールしてください。
 
 
ワークフロー概要:
ワークフローの全体の流れは以下の通りです。
ポイントは1DLUTのAutoCal( オートメーション)を行いますが、ファイルフォーマットをcsvを指定し、iccにリネームしたファイルをICC Builderを使って ColorSync>Display に入れる事になります。
 
①準備:
・CalMAN NotePCと校正対象Macを有線LAN又はWiFi接続する
・校正対象Macの環境設定>ディスプレイ>カラーのディスプレイプロファイルを「このディスプレイのプロファイルのみを表示」させ、デフォルトカラーを選択しておく
・校正対象Macの環境設定>ディスプレイで自動調光機能がある場合はオフにする
②CalMAN 3DLUT Calibrationワークフローより選択し、Optimaized Display+3DLUTを選択してセッションスタート(Optimaizedは輝度調整時のみ必須)
③CalMANデバイス設定:
・Meter Setting設定:C6-HDR2000に接続(推奨)
・Souse設定:Avical TPGにIP接続(必須の詳細設定あり)
・DisplayControl設定:Cube Genaratorに接続
・Workflow Basic Option設定:Liminance LevelをVideo(16-235)に設定
④Avical TPGメニュー:カラースペース設定をLeagalRange、Display SDRに設定(詳細説明)
⑤Calibration Targetの設定:D65,Rec709/sRGB,ガンマ2.2等 
⑥Pre Calibration:測定する
⑦Luminance:測定する+希望の明るさに調整(調整方法)
⑧WhiteBalance:スキップ(測定しても良い)
⑨1DLUT:File Fomatをcsvに設定しAutocalを行う(自動処理:約5分~8分前後)
⑩csvファイルをiccにリネームし、ターゲットMacにファイルを移動する
⑪Acivcal TPGのパターンメニューからICC Builderを選択
・カラースペース、EOTFを選択
・iccファイルを開き、ColorSync>Displayへファイルを保存
⑫システム環境設定>ディスプレイ>カラーTAB>保存ディスプレイプロファイルを選択する
⑬3DLUT Calibration:スキップ
⑭Post Calibration Caputure:測定
 

ワークフロー詳細説明:

本動作説明の環境は、以下の古いMacBookProで行っています



3DLUT Calibrationワークフローを選択:



Hardware Connectページ:
カラーメーター、Avical TPG、Cube Genaratorを接続します。また、カラーメーターを校正対象Macディスプレイに配置します。



カラーメーターの接続:
C6-HDR2000 又は X-rite i1Display Pro Plusを接続する場合は、All Metersにチェックを入れ、Connectします。




Avical Test Pattern Generatorの接続:
Find SourceからAvicalを選択し、IPアドレスを入力します。
AvicalのIPアドレスは、Avical起動時、及びAvical PatternメニューのShow IPでAvical GUI上に表示されます。


注:図のIPアドレスは異なっています


Cube Generatorの接続:
DisplayのManufacture:からSpectraCAL Cube Generetor(3DLUT)を選択

 

CalMANでAvical Test Pattern Generatorを利用する場合の注意事項:
Calmanで「Patterns Test Generator」を使用する場合、以下の設定で最良の結果が得られます。
 
- Avical Patterns Test Generator = Legal Range
- Calman = リーガル・レンジ:Luminance Level:Video(16-235)

 
これは、フルレンジのコンピューターディスプレイを測定する場合でも同じです。 これは、CalmanとTPG間の入力値を指定しているもので、CalmanはLegal > Fullの拡張を行うため、HDRなどの大規模なデータセットを実行する際にエラーが発生する可能性があるため、Legal Rangeに設定することでより正確になります

また、「Display(SDR)設定を使用してSDRでキャリブレーションすることを常にお勧めします。 これは最もニュートラルな設定で、Appleのカラーマネジメントを無効にします。 





CalMANのビデオレンジ(ルミナンスレベル)を設定する方法は、CalMAN GUIパネル右上の画車ボタンを押し、Workfow Basic Optionタブにある Luminance Level : Video(16-235)にチェックを入れます。
 

デフォルトのディスプレイプロファイルを選択する:
ColorSync内のディスプレイプロファイルは接続したディスプレイのカラープロファイルが蓄積されています。正しいキャリブレーションを行う為にデフォルトのカラープロファイルを設定して下さい。


 

CalMAN Calibration Targetの設定:
デフォルトのターゲットD65/Rec709/BT.1886 から希望のカラースペースとガンマEOTFを設定して下さい。
D65のWhitePountはデフォルトのままの座標値です。


※sRGBの場合は、rec709/sRGB、EOTFをsRGB又はPower 2.2に設定して下さい。

 

Pre Calibration:測定する



Read Seriesボタンを押し、ガマット(色域)、グレースケールRGBバランス、EOTFガンマカーブ、Y Max ルミナンスの各チャートを測定し、グラフィカルに表示プロットします。
ガマットとグレースケールのエラー値はDeltaEという測定指標で表示プロットされます。

DeltaEは近年カラーマネジメントモニターメーカーでもディスプレイの性能をアピールする為の数値として利用し始めています。特定の色空間における2つの色の間の差を計算することによって、差分値を得ることができます。この差分値のことを「色差」といいます「色差」を指定するためにDelta Eを使用します。
Delta Eは、表示される色と人間の目が認識する色がどれだけ近いかを確認するために使用します。この値は、CIE Lab 色空間の 2 つの点として指定された 2 つの色の差でもあります。色の精度が低いほど、Delta Eの値は高くなります。

キャリブレーションしていないディスプレイは、概ねD65のWhitePointがずれており、100%白に近づくにつれ、グレースケールのRGBバランスが乖離しています。
 

Luminance:測定する+希望の明るさに調整する



Single Read又はRead Seriesボタンを押し、ディスプレイの輝度を測定します。
CalMAN+カラーメーターでは環境光を測定表示する機能はありません。
暗い部は100-130 cd/m^2(プロフェッショナルスタジオで100cd/m^2)、薄暗い部屋で130-170 cd/m^2となります。
 
Bright Room: 170-200 cd/m^2
Dim Room: 130-170 cd/m^2
Dark Room: 100-130 cd/m^2
Theater Room projector: 50-100   cd/m^2

目標の輝度に調整する為には、Read Continuousボタンを押すとMacに接続しているモニターへ100%白が連続出力します。この時にモニターの明るさを調整(キーボードの明るさボタン,又は環境設定>モニターの輝度調整スライダー等)し、CalMAN のY Max値が目標の輝度になる様に操作します。
※Mac環境設定で自動調光をオフにしていることを必ず確認してください。
 

WhiteBalance測定:スキップ(測定しても良い)



Macに接続しているモニター側に、ゲイン、バイアスをコントロールコントロールがある場合は、100%のWhiteパッチをクリックし、Read Continuousボタンを押すとMacに接続しているモニターへ100%白が連続出力します。この時にゲインRGBを調整し、CalMANの右側のゲインRGBを100の横軸ラインにRGBを揃える位置まで調整します。
上図の場合はBuleとRedが高いので、モニター側のゲインBとRを100より少し下に下げ、次にRedを下げるように調整していきます。

モニターに、画質調整メニューでゲイン、バイアス調整メニューが無いディプレイの場合はスキップしてく下さい。

Tips:
コツは高い方のRGBバランスのいづれかを下げる方を優先して操作します。また、バイアス側(30%)の調整をするとゲインの調整値も相互作用で影響を受けることになります。合わない場合はゲインのみを優先して調整します。幾度となく調整を繰り返すと全体的にバランスが崩れてしまいます。その場合は、一端ゲインとバイアスの調整値をリセットしてからやり直してください。その方が早く最適な調整が出来ます。
 

1DLUT:AutoCALでRGBバランスを自動調整



AutoCalボタンを押し、AutoCAL Setupダイアログをポップアップさせます。
FileFormatは Generec CSVを選択し、OKボタンを押すとAutoCALがスタートします。
※1DLUTは約10分前後掛かります。1DLUTはグレースケースRGBバランスを校正します。ガマットの校正機能はありません。
※DeltaE Targetはデフォルト0.5ですが、0.2程度に編集すると良い結果が得られるケースがあります。
※その他のパラメータは任意です。(デフォルト値を推奨)



 

1DLUTをColrSyncへ:

①1DLUTキャリブレーションで生成された1DLUT.csvファイルをMac環境へ移動します。
 CalMAN PC側の1DLUT csvファイルの場所は、以下のドキュメントフォルダ配下のLUTsフォルダにあります。
 C:\Users\Documents\Portrait Displays\Calman 5 for Business\LUTs


②1DLUT.csvファイルをiccにリネームします。


③Avical TPG PatternsメニューからICC Builderを選択します。



④Select Color Primariesをプダウンし、目標とするカラープライマリを選択


⑤Select EOTFをプルダウンし、目標とするEOTF(sRGBでは2.2を使用する)を選択

⑥Read VCGTクリックし、リネームしたiccファイルを選択
 注意:iccファイル名は少しグレーアウトしています。デフォルトのJasonファイル名を選択しないようにして下さい。

⑦Save ICCをクリックし、ICCファイルをColorSync>Displayに保存


以上で、Display Profilesフォルダに追加され、システム環境設定からアクセスできるようになります。
システム環境設定>ディスプレイ>カラーからキャリブレーションしたiccディスプレイプロファイルを選択します。



※以上の様に、CalMANの1DLUTを介してプロファイルを作成することが出来ますが、開発元のAvicalでは、CalMANのカスタムLUTを使用せずに補正する機能をAvical Test Pattern Generatornに追加する予定です。
 

POST Calibration Capture:
ポストキャリブレーションを確認します。
注:Avical Test PatternのCplorSpace設定はLeagal、Display SDRから、ユーザー様が設定したカラースペースに変更してからPost Calibrationして下さい。

Read Seriesボタンを押し、ガマット(色域)、グレースケールRGBバランス、EOTFガンマカーブ、Y Max ルミナンスの各チャートを測定確認します。

 

既知の問題点:

・Avical TPG + CalMAN 1DLUTキャリブレーション結果(csv)をicc変換したキャリブレーションの場合はpdfレポートに結果が反映されません。
 ※CalMANのGUIチャート上で右クリックすると画像をコピーすることが出来ます。MS-WordやPowerPoint等にペーストしてご利用頂けます。
・冒頭でのご説明の通り、Mac+外部ディスプレイの場合(特に経年劣化のある低価格ディスプレイのiccプロファイル結果はガンマが正しくない場合が多く、iccカラープロファイルをご利用頂けないケースがあります。
 
更新日:2021年11月21日