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製品情報

CalMAN導入事例【株式会社 東京現像所 様】

 




 

 
株式会社東京現像所(代表 矢部 勝/東京都調布市)は、1955年 東宝・大映・大沢商会など、映画関係各社の出資により設立され、以来、シネマ・アニメ・ネット配信コンテンツ作品の総合ポストプロダクションとして、日本の映像業界の発展において重要な役割を担うリーディングカンパニーである。
 
本社スタジオには、DIルーム4部屋、ビデオ編集スタジオ3部屋があり、他、テレシネやクライアント立ち会い可能な部屋、動画編集作業を行うためだけの部屋等で多数のモニターが存在している。社内のモニター環境の映像品質を標準化するべく、デジタルグループで、ポートレイトディスプレイズ社のキャリブレーションソフトウェア「CalMAN」システムを導入し運用を開始した。
 
今回導入されたのは、「CalMAN Studio(カルマン スタジオ)」で、Blackmagic DesignのDavinci Resolveシステムをパターンソースジェネレータとして活用するシステムである。更に他のDIルーム、ビデオ編集スタジオでもモニターのキャリブレーションをし易くする為に、パターンソースジェネレータ「VideoForge Pro」も合わせて導入した。また、CalMANの導入に合わせて、コニカミノルタ社のCA-410用プローブ【CA-P427】 と ソニー ブラビアMASTER Series【A9G】も新たに配備した。

 


より信頼性の高いモニター環境構築へ

デジタルイメージグループ長 
村田 繁氏:

 
入社時はエディターとして数々のCMやアニメのオンライン・オフライン編集作業に従事。その後DVDマスタリング部署等、デジタルシネマ編集に関連するほとんどの部署を経て、現在は作品の最終的な要とも言える「色」を担う部署「デジタルイメージグループ」を統括。
 

デジタルイメージグループ カラリスト
山下 純氏:
 
CMのオンライン編集を経てテレシネへ。その後デジタルイメージグループへ移動となり、現在はチーフカラリスト。東宝系・角川 等、国内各社の新作映画のカラーグレーディング作業をこなしつつ、村田氏とともに作業環境の改良・整備を図っている。
 

(村田氏)「新作の映画を多く扱っていますが、モニターベースの仕事がかなり増えてきました。DIはスクリーンベースの部屋が2部屋あるのですが、Netflix案件など、作業環境にマスターモニターと民生用モニターを並べて置くというパターンが多くなりました。仕事の質や比重が去年くらいから変わってきたと実感しています。」
 
(山下氏)「今まで、モニターのキャリブレーションは各々の部署が他のツールを使ったり、知覚的に調整する等して各自で行っていました。カラリストやエディターがモニター画質を標準化して一元管理する必要性を感じつつも、昨今のモニターは画質調整にはより専門性が求められ、対象となるモニターも数多くあるため、標準化にはなかなか踏み出せませんでした。
しかし、モニターベースの仕事が増えてきたり、移動して作業できる部屋も増え、行ったり来たりの作業も多くなってきたので、CalMANキャリブレーションソフトを使って、スタンダード基準の画質にキャリブレーションを行い、どこの部屋でも同じように見えるように品質維持管理することにしました。」
 


CalMAN導入の決め手は「操作の解り易さ」と「信頼性」


 
(山下氏)「CalMAN自体の操作感は非常に解り易いですね。メニューは英語だけど、ワークフロー画面に沿って進んでいくだけで、次に何をやればいいかが解り易い。
また、導入実績や導入事例もあり、民生用モニターのキャリブレーションにも対応しているということや、日本の代理店があって日本人からサポートが受けられるというのも導入の決め手でした。
設定を進めていくと専門用語とか色々な数値が出てきますが、導入後の不明な点をサポートして貰えるのはありがたいです。」
 
(村田氏)「CalMANのワークフローは操作がシンプルで解り易い。専門的なところを削ぎ落としたビギナー向けキャリブレーションソフトとは異なり、必要であればより細かい専門的な設定・測定もできる。シンプル操作とプロフェッショナルの両方が備わっているので、すごく安心感と信頼性があると思います。」
 
 
クライアントモニターへのジレンマを解消
 
(村田氏)「実は、民生クライアントモニターに対してのジレンマがずっとありました。
カメラマンはマスターモニターをリファレンスにしてグレーディングをしているのですが、お客様が見易いようにと民生クライアントモニターを用意すると、まったく色が合わないものが映し出されてしまう。結果、カメラマンがどっちの色に合わせて調整すればいいのかわからなくなってしまい、更に部屋を変わってもまた違って見えてしまったりして。勿論マスターモニターがリファレンスなのですが…。」
 
(山下氏)「マスターモニターが小さいので、僕がモニターの前で作業していると、カメラマンさんとはギリギリ画面を共有できても、監督さん等がいた場合は、やはり大きなモニターが必要になってきます。その2つの色味がかけ離れていると、どっちが正しいの?と、なってしまう。我々として理想を言えば、みんなで同じモニターを見て、そこでみんなで意見を言うということではあるのですが、なかなかそうも行きません。」

4K環境になり、利用可能なモニターも限られる中、マスターモニターとクライアントモニターの色がマッチングすることで編集側のジレンマも解消され、クライアントからもクレームの声が上がらなくなったという。

 


オートメーション調整により、キャリブレーション作業を効率化
 
(山下氏)「これまで民生クライアントモニターは画質を目視で手動調整していたので、どうしても旨く合わないところがありました、ここまで画質メニューのパラメーターをいじってもいいものか?というほど設定をいじらないと合わない場合は不安でした。
 
今回、CalMAN購入と同時に導入したソニー ブラビアMASTER Series【A9G】は、CalMANのオートメーション機能に対応していて、自動で理論的に解り易くキャリブレーションしてくれるので非常に助かっています。」
 
【ソニー ブラビアMASTER Seriesは、CalMANと接続すると標準10ポイントのガンマバランスの調整ポイントが20ポイントに拡張され、2つのプロ用の画質モードが追加される為、よりプロフェッショナル向けのキャリブレーションが可能。CalMANのオートメーション調整を行った後に、知覚的に細部の微調整をマニュアルで行うことで、マスターモニターとのカラーマッチングも容易となる。】
 
(村田氏)「また、キャリブレーションは複数のカラリストを中心に作業を進めています。作業者が異なっても正しいキャリブレーションができるようにCalMANレポート機能を活用しています。それぞれのキャリブレーション結果が他の部屋と比べてどうかということを社内で情報共有や検討するためにも作業ごとにレポートを書き出していますよ。」
 
【ひとつの会社とは言え、映像作品に対して各々の部署が異なる役割を担うため、モニターの色へのこだわりには温度差があるのは当然のことだろう。しかし、デジタルイメージグループによる今回の導入をきっかけに、同部署内だけでなく、他部署でもCalMANを使用したキャリブレーションが進んでいるという。社内にあるすべてのモニターがCalMANキャリブレーションにより標準化、管理され、スタジオ間での行き来、部署間での行き来による色への不安要素がなくなる日は、そう遠くないだろう。】
 


■株式会社 東京現像所 DIルームCalMANシステム構成


■株式会社 東京現像所様 EDITルームCalMANシステム構成
 

 
CalMAN製品情報
CalMAN  AutoCAL for ソニー ブラビア紹介ページ
ソニー ブラビア MASTER Series製品ページ

 

取材&レポート:アイクローバー 佐々木
取材日:2021年5月末
※写真撮影時のみマスクを一時的に外して撮影させて頂きました。